補・留学で学んだこと

あんまり書いた日記を読み返すことはないのですが読み返して「悟った気になっているような文章だなー」と思ったので補足を。


過去の日記にもあるように僕はずっと人との付き合いとかそういうものに対して苦手感を抱いていました。
「面白いってなんだろう」という疑問というか。
発表やスピーチなんかでは面白い、と言われたことが(少ないながらも)あるので
会話ではなんでできないんだろうという感じでした。


発表は一方方向。何かテーマにそって相手が知りたいことを言ってあげればいい。
けど会話って双方向じゃないですか。キャッチボールに例えると受け取りながら投げてときどき面白い球を投げて。
不器用な僕はそれができなくて悩んでいたのですが、迷う前にとりあえず投げてみればいいんだなーと。
最初は2,3個投げてみればいい。1個でも届けばそれを投げ返してもらう。


全然話が変わりますが、僕は末っ子なのでよくある末っ子の例に漏れず何かをもらうのが当たり前だと思ってしまう。
お兄ちゃんからおやつを一口もらうのが当たり前、親戚の席でお父さんに話を振ってもらうのが当たり前。
その姿勢はずっと取れませんでした。というか今でも取れていないかもしれない。
だけど友達と会い、知らない人と会い、僕なりに少し痛い目に会って修正してきた結果、少しはマシになった自信があります。


あんまり留学とか関係なくて、問題も解決策も自分の中にあって、それにまじめに向き合うか決めるだけで、
だけどそれになかなか気付けなくて、問題に気付いた今も解決策はまだよく見えてなくて、なんで泣きそうになってんだ僕は笑


芥川龍之介侏儒の言葉「マラソン」という題名の短文があったと思うんですが、
それをやっと理解できて嬉しくなってるのかもしれません。
知ると理解するは違うんだなぁとまた当たり前のことで感心したり。


宇多田ヒカルの「Be My Last」がすごく好きです。全然心境的にはかぶってないんですが。

留学で学んだこと

いきなりですが今回のまとめです

  1. 知っていることは財産である・財産の共有、分配、その他
  2. フランスじゃなくてもいい
  3. フランスじゃないとだめだった


1.知っていることは財産である・財産の共有、分配、その他
いきなり偉そうです。
僕が日本にいるころは学生と言うこともあり、僕より大人の人に会ったら何か教えてもらうつもりで話を聞いていました。
何も知らない学生なのでその姿勢自体は間違っていなかったと思います。
しかしそんな僕に大きなインパクトを与えた出来事が3つありました。


 1つ目は、(僕はこの表現を褒め言葉として使いますが)大人げのない大人に「君はおもしろくない」と言われたことです。
話の内容はフランスはどうだとかいう割とあたりさわりのない話ですが、僕が完全に聞き手にまわっていました。
その話の最中にいきなり言われました。僕は雷に打たれたように固まってしまいました。
「確かに話はうまくないけどおもしろくないと言わなくてもいいじゃないか」と憤慨しました。
しかし厳密に会話をしていたか、と考えると僕たちは会話をしていませんでした。
その人からするとときどき相槌を打つ壁に向かって話しているのと同じように感じられたのでしょう。
その時から会話、ということについて疑問に思うようになりました。
おそらく彼は彼が知っていることを彼の財産だと思っていたんだろうと思います。
そして僕はそれをなんのお返しを与えるそぶりもなく盗ろうとした泥棒、というのがしっくりきます。
この考えは間違っているとは思いません。
今までの大人はやさしく「投資してやるか」という気持ちで色々話を聞かせてくれていたんだと思います。
「他人には教えたくないとっておきのお店」という表現がありますが、情報を財産ととらえている端的な表現ではないでしょうか。
財産を守ろうとしている人に対して会話をするときには、全くどうでもいい話をする(価値が0に近いものを交換しつづける)、
または自分の財産の自慢をする(相手が自慢し返したときに大きな価値のものを交換しあうことになる)という2つの方法がいい気がしました。
そしてそこまで繋がってきたとき、僕はあまり持っていない情報を出し続けた方がいい気がしました。
おそらくえらい人は僕より価値のある情報をたくさん持っているでしょう。
財産を持っていない僕は情報を出し続ければその人が僕の財産とその人の性格に応じたものをくれます。
会話がなんなのか、今でもよく分かりませんが情報交換ととらえてはいけない気がします。
怖くなって何も出せなくなってしまう。



 2つ目は、フランス人との会話で意見を頻繁に求められることです。
例えば、「ワインっておいしいよね」という話題があったとします。
日本人が相手なら「ワインっておいしくない!?」という同意を求める会話が割と当たり前だと思います。
しかしフランス人だと「ワインっておいしい。君はどう思う?」という会話になることが多いように思います。
僕は白ワインより赤ワインの方が好きなので「ワインおいしい。特に赤ワインがすきー」と答えます。
これは日本人相手でもフランス人相手でも成り立ちます。
しかし、会話の下手な僕だと日本人との会話の際に「うん、おいしいよね」という相槌だけで終わってしまいがちになります。
そこで「赤ワインの方が好き」と言えば「なんで!?」「味の違いがわかりやすいからワインを知らない僕でも楽しめる」となります。
この「赤ワインの方が好き」、というおまけをつけるかつけないかだけでその後に
フランス人「知ってるか、ワインを味わうときはワインを口に含んだまま空気を吸ってブレンドして風味を味わうんだ」
僕「なんかソバみたいだね」
フランス人「ソバ?」
僕「日本人は麺を今みたいにすすって食べるんだ」
フランス人「それはうまいのか?」
僕「うまいよ!『ソバ』っていうのの他にも『うどん』とか『ラーメン』ってのがあるんだよ」
フランス人「うどん知ってる!」
と僕にしてはスムーズな会話になります。
赤ワインが好きっていうおまけは恐れない方がいい。例えばワインが嫌いって思っていたら口に出せばいい。
相手はなんでか聞いてくれるし言わないよりは自分が伝えられる気がします。


 3つ目は、パーティについてです。
さすがヨーロッパ(?)というべきか、日本では考えられない頻度でパーティがあります。
当然そのパーティでは知らない人と知り合ったりします。
人を知った分財産が増えるわけです。コネは財産という話をよく聞いていましたがとてもよく納得できました。
パーティを催す人は、友人の友人と知り合うことで報酬を受け取ります。
(もちろんおいしいお酒や食べ物もギブアンドテイク)
このパーティに呼ばれた僕は、知っているものと言う財産をあまり持っていないので知っている人を連れていく、という感じです。
よくできていますね。
フランスに来てすぐの僕は、まずは知り合いに財産と言う形でパーティに参加させてもらいます。
そこでの会話で僕の持ちうる財産を放出して、相手の財産をもらったりします。
次に僕は別のパーティに知り合いを財産として持っていって参加させてもらいます。
その知り合いを紹介したりまた知らない人に会ったりして財産を貯め、共有します。
ここで「ソーシャルネットワーク」というものの意味についてやっと分かった気がします。


2.フランスじゃなくてもいい
ソーシャルネットワーク、と言いましたがそのまんまです。
日本でも同じようなことができるのは簡単に想像できます。
ネット上でも得られます。
知り合いがいて、その知り合いを知らない別の知り合いがいたら話してみる。
パーティという場じゃなくても一緒に遊ぶだけでもいい。
小さい頃やっていたことがなんで大きくなったらできなくなるんでしょうね。
でも僕は小さいころも「初めての友達と遊ぶ」ことが苦手だった気がします。
そんな人にとってはちょっと大変かもしれませんが、知り合いを別の知り合いに
「面白い人だね」と評価してもらえるのはうれしく、少しだけ誇らしくもあります。


3.フランスじゃないとだめだった

僕の場合にはこの当たり前にも思えることに気付くのにフランスにまで行かないといけませんでした。
頭が凝り固まっていました。
生活リズム、言語、食べ物、とっかえて見るのもいいかもしれませんよ、と無責任に留学万歳するつもりはありませんが
今まで気付けなかったことに気づけたので無駄だとは言いません。
僕が留学する前はフランス語なんて全くしゃべれない、英語も怖い、治安悪いんでしょ、などなど
たくさん不安がありましたが臆病になる価値もない人間なんだと無駄に開き直ったおかげでこんなことになりました。



おわりに
郷に入りては郷に従え、ということわざがあるように日本ではこの方法は通用しないかもしれません。
でも2.で書いたように日本でも別の方法で財産を増やし、共有する方法があると思います。
そんなことを思いながらフランス生活の終わりを前に、センチメンタルになったりしていますよ。

よっしゃー

僕はDebianを使っていて、軽くするためにデスクトップ環境にFluxboxを入れています。
このFluxboxというのが曲者で、カスタマイズしないといけないのです。
そしてファイラに相性がよさそうなRox-filerを導入。
このRox-filerもすっごく曲者。


そしてデスクトップカスタマイズをすることになったのですが、どうせなら変態なものを作ろうと。
これが『ぼくがかんがえたさいきょうのですくとっぷ』だ!

読みづらい、汚いなどの批評は甘んじて受けます。
そして肝は以下のものです。
・デスクトップに埋め込み型のファイラを設置したい
・その隣にドラッグ&ドロップでその階層に解凍やjpg->eps変換などができる小窓をつけたい

デザイン的に問題がなければやる的なものが以下のものです(画像にないものもある)
・ランチャ
・タスクバー
・日付、時間をおっしゃれーに表示
zshを埋め込む(コマンド打ち込み型ランチャを兼ねる)

他にもいい考えがあったら教えてください!

アーティストの形

さてさて。
なんだかふと思って調べてみたら気になったので。


TSUTAYAなどでCDを借りることができるのはみんな知ってると思いますが、
そのCDをPCにコピーするときに少し後ろめたいような気になってしまうのは僕だけでしょうか。
調べてみたのですが、借りたCDをコピーするのは合法なんですね。


貸与権
第26条の3 著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。)をその複製物
      (映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)
       の貸与により公衆に提供する権利を専有する。


そして、著作権法では「特定かつ多数の者」も含む「不特定多数」を公衆とするので、
特定かつ少数の者であれば貸与しても貸与権の侵害にはならないそうです。
そして複製物は個人の範囲であれば作成しても問題がない、と。


ということは以下のものはすべてオッケーということになります。
TSUTAYAなどから有償で借りたCDのコピー
・図書館などから無償で借りたCDのコピー
・CDのコピーのコピー


ただ問題になるのが特定かつ少数の者というのがどこを指すのか。
一般的には家族、親しい友人間らしいです。だから友達だとお互いが認識していれば問題ないんですね。


ここまでが手に入れた知識。さてここからひとりごとです。
ではネット上の友達はどうなるんでしょうか。
僕はいませんがあったことがないけどネット上では友達っていうこともあるんじゃないでしょうか。
ともすれば現実には友達がいないけどネット上には親友がいることだってあるかもしれない。


これを認めたらどうなるんでしょうか。
例えば、SNSで音楽を共有とか。ファイルを受け渡ししたりとか。
だとするとただ友達申請をしただけでファイルをやり取りできるようになるので問題が発生しますが…


こんな複製が認められるようになったら問題はアーティストの方にありますよね。
CD1枚がいろんな人に渡るわけで、収入がなくなるのは目に見えてますね。
今までの「CDを買って印税をアーティストに」っていうお金の流れを変える必要があるんじゃないですかね。
どうすればいいって具体的には思いつきませんがお布施はなんか駄目っぽいし…
メディアにする側に音源を売るのみで生活をする必要がありますね。もしくは所属レコードと年俸契約とか。


もう印税を期待しちゃいけないんじゃないかなぁとも思ったり「CDそのもの」を欲しがる人もいるからこのままかなぁとも思ったり。
でもCDって本よりずっとデジタル化しやすいものな気がします。
本は電子書籍が出ても元気ですがCDって「やっぱりCDそのものが必要だ」って時がそんなにない気がする。
ミュージックプレイヤーに入れられる分CDじゃないほうがいいっていう場合の方が多い。



この先音楽業界ってどうなっちゃうんでしょうか。
大好きな音楽がなくならないといいなぁと思いつつ東京事変の「電波通信」いいなー。

ウィンドウズを投げ捨てないで

そんなわけでLinux第二弾。
読みかえしてみたら分かりづらー。
けどまだ本番は先なんで気にしないでください。


さて、前回のまとめとしては
Linuxに触れてみよう
・けどWindowsは便利だからそのままで
こんな感じです。
さて、Windowsを投げ捨てずにLinuxを触るために「仮想化」という技術が使われています。
漢字で分かりづらいと思うので憶えなくていいです。
パソコンを一台しか持っていなくても2台触れるよっていうことです。
さて、何のことやらさっぱりわかりませんね。


また人で例えてみましょう。
OSというのは人の精神のようなもんだと言ったと思います。
おままごとってやりませんでしたか?
A君はお父さんの役でB君は子供役、Cちゃんはお母さん役みたいな。
「A君」が「お父さんの役」をすることができる。ただのまねだからA君はA君だけど。
言い換えたら「A君」が「B君の役」をすることもできますよね。
パソコンで言うと「Windows」が「Linuxの役」をすることができるというのが仮想化のイメージです。

次に、多重人格って知ってますか?やさしかったA君が別人格になるとヤンキーになってしまう。
これもまたパソコンの世界でもある(マルチブートといいます)のですが、今回は省略しておきます。
まねをすることができる仮想化があればパソコンを一台しか持っていなくても別のパソコンのまねをさせることができます。
ただ人と同じで、まねをするのはとっても疲れます。パソコンで言うと「処理が遅く」なります。


そんな仮想化の技術としてはたくさんあるのですが、ここでは「VirtualBox」というものを紹介したいと思います。
理由としては僕個人の興味です笑
次からは「WindowsVirtualBoxを入れてLinuxを動作させる」ことを目標に説明していきたいと思います。
今回のまとめとしては
・仮想化ってのでWindowsLinuxの役もしてもらおう
・そのためのソフトはたくさんあるけどVirtualBoxを使いたいと思います
です。ありがとうございました。