僕はまだ生きていける

さぁ、夜遅いですが日記。

急に思い立ち自転車で旅。
僕は東京に住んでいるのですが埼玉までずーーーっと。
その途中で道に迷ったんですよ。

目的地がなかったんで迷うっていう表現もおかしいけど「あれ、コンビニがない。ってか暗い。このままでは泊る場所もなくなってしまう」という思考に至りました。


ところが暗いんだから人もいない。
家はどこも真っ暗。

あーこれはまずいパターンか…と思ってたら向こうから人がきました。

まずいことに若いお姉さんでした。
女性だと大体警戒してるから声をかけるとまずいことになると思ったわけです。

しかしさすがにこのままじゃやばいと思って手を振りながら「すいませーん」とあやしくないよアピールをしつつ「さいたま市街に出るにはどうしたらいいですか?」と聞くとすごくきれいな女性から「………さいたま市街って?」というドライな返事。

・僕は東京から来たのでさっぱりここら辺が分からない
・このままだと野宿になるので繁華街に出たい

この二点を伝えると「えらい!!」という予想外の反応とともに「一人旅とかあこがれるわー」というすごく好意的なリアクション。
自転車乗りには糖分が必要ということでキャラメルとかオテフキをもらいました。
後でわかったのですがその女性は酔ってましたw

ある程度広い道に送ってあげるという神のような提案を全く躊躇せずに受け取り道すがら、その女性が僕の一つ下で自転車すきだから一人旅とか応援したいっていう情報をゲット。
酔ってるから饒舌なようで広い道に行くまでに「一人で飲んでたのよ」とか「●●で働いてるのよ」とか割とどうでもいい情報も得つつ、僕にとっては生命線なので慣れないテンションの高い会話にチャレンジしてました。

広い道も到着してその近くのその女性の家の前の公園で割とかぶってる趣味(自転車やら)とかその女性の職場のグチとかを聞いていました。
僕は僕で「最近テンションがおかしくてこういうことになりました」とか「埼玉のみどころってどこですか?」とか話していたらテンションが上がったらしい女性は「ない!けど彼氏に聞いちゃる!」ということで彼氏に電話。

まぁ彼女から「12時ぐらいに道に迷ってる男を拾った」なんて電話がかかってくる彼氏なんてそうそういないみたいで爆笑され、なぜか僕に電話が変わり「あ、ご迷惑をおかけしています」 爆笑。

そんなこんなであんまないけどあえていうならラーメンだ、ということでいくつかききました。
そしてなぜか「年取ったんだよねー」という僕の一個下なのにすごく切なくなる言葉が別れのことばとなり。
そんなこんなで僕は無事大宮にたどり着き、マンキツでこの日記を書いているわけです。


僕は人が多すぎる東京が嫌になり半ば壊れた感じで自転車で脱出しました。
迷いに迷って人の助けを得て大宮に着きました。
すっごくリフレッシュできたんですけど、それってあの女性のおかげが7割ぐらいを占める気がします。
その女性は警戒心がなさすぎで社会常識としては大幅にずれている人だけどその人のおかげで僕はすごく救われました。
名前しか聞かなかったけど今になってすごく感謝したい気分でいっぱいです。
おそらくあんな人ばっかりなら世界はもっと平和になってる。日本もなかなかありえないけど。

プチウルルン訪問記ぐらいのレベルですが僕はがんばれるなーと思いました。